プラスチック製品のリサイクル法

マテリアルリサイクル

プラスティックをプラスチックとして再利用する手法。

これがプラ製品のリサイクルで一番もとの形を崩さない方法になりそうですが、 見た目は凄く変化するので買取して中古品として販売、のお店とは全然違うと 認識しておいたほうがいいでしょう。 材料リサイクルとも呼ばれるマテリアルリサイクルは、回収されたプラ製品を いったん原料に戻してから新たな製品を生産します。 集められた廃プラスチックをフレーク・ペレットにするのですが、これらの固形物 がプラスチックの原料になります。 フレークは直訳すると小さな片というような意味でペットボトルなどを約1センチ の大きさに細かく切り刻んで作られます。 かいつまんで説明するとプラスチックの欠片で、機械があればフレークに簡単に 加工できるのでなかなかいい方法だと思います。 この形状のまま製品として利用することはできませんが、持ち運びの便利なプラ ということで加工する楽しみがこの後に控えています。 ペレットはフレークとは違い、熱をもって生み出されます。 一度溶かして小さな粒にした状態で、フレークよりも隙間が少ないので保管場所 もフレークより小規模で事足りるでしょう。 大量にある場合欠片状よりも粒状のほうが同じ容積でも収納できる量は多くなり ますので、トラックに積んで運搬するにもこちらのほうが都合よさそうです。 この違いは飴玉とポテトチップスを比べれば理解しやすいかもしれません。 袋に入っているポテトチップスは器の大きさに惑わされてしまいますが、実は たいして入っていないのです。 ビッグサイズっぽい大きな袋でも中身のほとんどは空気でイモは少量です。 ポテトチップスが薄い形をしていてなおかつ曲面も多いことが隙間を大量発生 させる理由になるのですが、大きな袋を見て心をときめかせても完食し終えた時に お腹がいっぱいにはならず、間食とはいえ物足りなさを感じもう一袋食べようかと コンビニまで走ったことのある人も多いでしょう。 袋のどこかに記載されているでしょうから探せばすぐに見つかる内容量を確認 すれば納得ですが、ぬいぐるみやプラモデルと同じくらいのサイズに入っている ポテトチップスの重量は100グラムもありません。 袋の容量の割りに収容されているイモ成分が少ないのは密度が低いからでしょう。 一方飴玉の場合ちいさな包み紙に包まれていますが中までぎっしりと飴が詰まって いるので、小柄なのにしっかりと手ごたえのある重量になっています。 中が空洞になっているような変わった商品でなければ、製品の収まる空間を無駄 なく使用しているのでとっても効率的なお菓子といえます。 このように形状が違うと同じ質量でも収納に必要な空間に差異が生じ、管理にも コストがかかってくることがあります。 もしトラックでフレークを運送するのとペレットを運送する手間を比較すると、 同じ重量を運ぶ場合体積の多くなるフレークの方がコストも高くなるでしょう。 同じ重さでもフレークのほうが多くの荷台を使うことになりますので、一度に 運送できる量も少なくなってしまうからです。 このように管理コストに違いはありますが、どちらも溶かしてから加工して再び プラ製品に生まれ変わります。 元の姿を一旦は失いますがそれでもプラスチックのままリサイクルされるので まだギリギリセーフと言ってもらえそうなマテリアルリサイクルでは、ベンチや フェンスなどの材料に利用される割合が高いようです。 他にも道路や作業着など、美しいプラ製品である必要のない物に多用されるのは リサイクル製品の宿命なのかもしれません。